三共堤・丸田沢堤の自然
アオハダ Ilex macropoda (モチノキ科)
枝に「葉束」を並べたようなつくりである。その葉の束の根本に丸い頭の待ち針をたくさん刺した針山のように,蕾ができる。
なかなか咲かない。やっと咲いたと思っても,実に目立たない。そうこうしているうちに花の季節は終わっている。やはり,アオハダは秋の木だ。
アオハダの魅力は秋の黄葉とたくさんの赤い実である。
9月に入ると実が熟して赤くなる。
さらに季節が進むと葉は黄色に変わる。赤い紅葉ではないが,黄色一色の中にたくさんの赤い点が散らばる,見事な秋の景色である。
11月も半ばを過ぎると葉が落ちるが,実はそのまま残る。秋を長く楽しませてくれる木である。
アオハダの樹下は,他の落葉が混じった黄色の落ち葉道となる。深く秋を感じる貴重な時間だ。