三共堤・丸田沢堤の自然
ヒノキ Chamaecyparis obtusa (ヒノキ科)
針葉樹の花は難しい。これは雄花であるが,花だなんて,葉の先が少し枯れているんじゃないの,というぐらいにしか見えない。花の進化が大きく進むのは被子植物になってからである。裸子植物の針葉樹は昔の生き方を律儀に守っているのだろう。そういう生き方があっても一向構わないのが生物なのだ。
杉に比べると高級木材のイメージがあるが,樹皮を見てもまったく区別がつかない。
この公園全体に一様にヒノキが生えているわけではなく,偏って生育している。人の手によって植えられたものだろう。
雄花,雌花ともに見つけるのが大変だが,夏にはちゃんと実が生っていた。何かの球技で使われるボールに,これと同じような革の模様があるような気がする。