三共堤・丸田沢堤の自然
キリ Paulownia tomentosa (キリ科)
キリの花
大きな花をつけるものだ。これが一斉にたくさん咲いたら見事だろうと期待しているのだが,少しずつ,少しだけしか咲いてくれない。その年によって,また,個体によって違うのだろうか。
キリ全形
「桐の葉は木に朽ちむより秋来なば先駆け散らむ 名のみなる廃墟を棄てて醒めて起て男の子ぞ我等」
某大学の応援歌である。潔さを語る文言か。高校の応援歌にも借用されてい。名曲だと思う。が。
キリの葉
ずっと「秋来なば先駆け散らむ」だから,他の落葉樹よりいち早く葉を落とすのかと思っていた。ところが,なかなか落ちないのである。
「木に朽ちむより」を忘れてはいけない。枯葉になってまで未練がましく枝にくっついてなぞいない。緑にうちにさっさと落ちてしまおう,ということのようだ。
キリの落葉
実際はどうか。確かに落ち葉にはまだ緑が残っているが,落ちるのは11月に入る頃である。これでは「早く諦めろ」と,いやいや,これ以上言うまい。
キリの実
実も大きい。たくさん成る。しかし,種子は小さい。この殻の中にたくさんの種子が入っている。
キリの冬芽
こちらは来年のための花芽である。今年の実と混在するため,花芽が実に見えてしまう。