三共堤・丸田沢堤の自然
ツクバネウツギ Abelia spathulata (スイカズラ科)
ツクバネウツギ
花を愛でないわけではないが,やはりこの植物で目を引くのは萼片であろう。なにゆえ,こんなにも花びらから離れているのか。
花の言い分は,「離れている訳ではない,花が長いのだ」ということなのだろう。それならば,ことさら目立つように細い萼片5枚を外に向けて広げることもあるまいに。
ツクバネウツギの花
ツクバネウツギの花2
ツクバネウツギの蕾
地味な花と思ったら,結構色の変異が多い。
本当に葉と区別のつかない色のもの,曇天のもとではほとんど色を失っているように見えるもの,赤味を帯びているもの,黄色のもの,さまざまである。ただ,どれもコントラストは大きくない。
どれも2つ組,蕾の色もさまざまのようである。
ツクバネウツギの未熟果実
花の後は,あの萼片が残る。知らない人が見れば,不思議な植物だと思うだろう。これが花なのか,蕾なのか,それとも実なのか。あるいは,くるくる回って飛んでいくのか。
ツクバネウツギの未熟果実拡大
ツクバネとは羽根突きの羽根のことであるろう。それならば萼片の下の子房が丸く膨らむか期待したが,どうやらこのままのようである。