三共堤・丸田沢堤の自然
ネジバナ Spiranthes sinensis (ラン科)
ネジバナ
陽当たりのよい空き地,草地などでよく見かけるようで,いざ探すとなかなか見つからない。そんな花である。
何の説明もいらない。見ての通りねじれている。では,どっち巻きだろうか。どっち回りだろうか。
フジのところでも書いたが,ネジに例えるのが一番間違いない。これは左ネジである。だが,本当だろうか。
ネジバナ
花の配置はそうだが,子房,つまり花の根元の緑の部分を辿ると右ネジに見えるのだ。なかなか面白い幾何学をする植物である。
ネジバナにはラセンの向きが2種類あって,その比は1:1らしい。
ネジバナ
ねじれていない,でも屈曲したネジバナである。花はねじれているようには見えないが,子房はきれいに右ねじでねじれてる。ねじれ方が足りないのか,ねじれ過ぎなのか,結果として花が片側に並んでしまった。しかも屈曲後は反対側に並んでいる。
成長途中で余程大きな事件か何かがあったのだろう。なんとか立ち直ってくれたようだ。虫たちもちゃんと遊びに来てくれている。