クリマティウス Climatius reticulatus
クリマティウス(Climatius)は、Climatiiformes目の中の1つの属であり 3)、Climatiiformesは最も古いAcanthodian(Acanthodii、棘魚類)のグループである 1)。
Acanthodianは、「棘」を表すギリシャ語「acanthos」に由来し 1)、シルル紀初期からペルム紀後期にかけて生存、デボン紀に繁栄したが 1), 2), 5)、Climatiiformesはデボン紀中期には見られなくなってきた 2)。
棘魚類は、鰭の前縁に強力な棘(spine)を持っているのが特徴である 1), 2), 5)。とりわけ、クリマティウスは、2つの背鰭に各1つ、1対の胸鰭、1対の腹鰭、1つの尻鰭、胸鰭と腹鰭の間に4対の棘(鰭)の計15の棘を持っている 3), 4), 5)。
C. reticulatusは、イギリスのOld Red Sanstoneで見つかっている 5)(Old Red Sandstoneは海洋ではなく大陸環境で形成されたものである)。したがって、C. reticulatusは、淡水で生活していたと思われる。
クリマティウスは大きな眼、発達した胸鰭と強力な尾鰭を持っており、それは泳ぎが上手く捕食者であったことを示している 4)。
捕食者であり「棘」を持つとは言え体は小さいので、あるいは群れを作っていた可能性もある。
参考文献・サイト:
- Dearden R (2015) Fossil Focus: Acanthodians. Palaeontology Online Vol. 5, Article 10:1-12.
- Devonian Times - More About Acanthodians (spiny fins) -
- Palaeos
- Prehistoric Wildlife
- Watson DMS (1937) II - The Acanthodian Fishes. Phil. Trans. R. Soc. Lond. B 228(549): 49-146. (DOI: 10.1098/rstb.1937.0009)
2020年3月 一部改変