カンブリア紀 Cambrian Period
アノマロカリス
アノマロカリス サロン
ウィワクシア
オドントグリフス
オパビニア
ケリグマケラ
三葉虫
シダズーン
ネクトカリス
ハルキゲニア
フルディア
マーレラ
約5億4300万 - 4億9000万年前。
巨大な大陸ロディニアが分裂し,1つの大きな大陸ゴンドワナといくつかの小さな大陸に分かれていった時代である。寒冷な気候から温暖な気候に変わり始め,海岸線が増え,浅海も広がるようになった。また,シアノバクテリアの光合成によって排出される酸素も次第に増していった。
そのような海の底では,細菌類によるマットの上や中で,左右相称動物はさまざまな体制を試行していった。捕食・被食の関係が生じたことが大きく影響しているのかもしれない。硬い外骨格を持つ動物なども出現し,(地球の時間としては)短期間のうちに急速な多様性が進んでいったと考えられる。いわゆる『カンブリアの爆発(Cambrian Explosion)』である。
カンブリア紀の動物の多様化には,節足動物や脊索動物,脊椎動物も含まれ,現生動物のほとんどの門(Phylum,分類の上位区分名)が誕生した。奇妙な形態の動物だけに注目が集まりがちであるが,カンブリア紀の海で一般的に目にすることができたのは,古杯類,腕足類などの軟体動物,三葉虫などであろう。
チャールズ・ダーウィンが地質学を学んだアダム・セジウィックが,イギリス・ウェールズ地方のラテン名から名付けけたカンブリア紀も,最後は寒冷化が進行して氷河が発達し,大絶滅によって次のオルドビス紀に移っていくことになる。
カンブリア紀の奇妙な動物たち
NHKの「生命40億年はるかな旅」,スティーブン(ステファン)・ジェイ・グールドの『ワンダフルライフ』(早川書房),サイモン・コンウェイ・モリスの『カンブリアの怪物たち』(講談社現代新書)などですっかりにお馴染みとなった。現生動物の祖先としてどこに当てはめていいか戸惑うような動物群が多数見られることで興味関心を呼び,モリスの言うような『怪物(monster)』扱いされるようにもなったのだろう。
しかし,どれも手のひらに載る程度の大きさである。アノマロカリスでさえ,最大1mを越えるものもいたのかもしれないが,完全な形で見つかっているものは25cm程度だという。とても「かわいい怪物」なのだ。
実際,左右相称,体節構造,頭尾軸に沿った消化管の貫通,といった共通の体制は現生動物と何ら変わりはなく,極めて普通の体制である。アノマロカリスオパビニアのような付属肢の形態や眼の数などで特異に見えるかもしれないが,現生生物にも奇怪な生物は多い。