ハルキゲニア Hallucigenia sp.
古生代カンブリア紀の海水生動物.全長30mm程度.外骨格や体節構造は見られないため,節足動物ではなく,現在は節足動物に近縁の有爪動物門(Onychophora)に近い,葉足動物門(Lobopodia)に分類されているようだ。
ハルキゲニアは,Charles Walcott(バージェス頁岩におけるカンブリア紀の化石群を発見)によって初めて記載された化石動物であり,1977年Simon Conway Morris1) が再記載を行っている。
ハルキゲニア No.1
頭部,尾部については不明瞭で諸説様々あるようだが,現在はConway(Hallucigenia sparsa)による復元とは異なり,背腹,頭尾が逆で,「頭部」と考えられていた「膨らみ」は体液等の浸潤物による「しみ(stain)」と考えられているようだ。
ハルキゲニア No.2
ハルキゲニア No.3
ロイヤルオンタリオ博物館2) の"バージェス頁岩(The Burgess Shale)"3) では,きれいな化石写真,3DCGモデルなど4) を見ることができる。このサイトでも,かつて「頭」と考えられていた部分は体液が滲みでて分解した「しみ」(stain)であると説明している。
ハルキゲニア No.4
カリフォルニア大学古生物博物館5) のOnline exhibitsコンテンツの1つである"Understanding Evolution"6) や,スミソニアン自然史博物館7) の"バージェス・シェール"8)も参考になる。
ハルキゲニア No.5
今回は,これらのサイトを参考にし,「頭」の「膨らみ」のないスレンダーなハルキゲニアを作ってみた。
1インチ程度のスカヴェンジャー(腐肉食動物)ではないかということなので,動物食動物から捕食されることも多かっただろう。背の棘(spine)は防御のためと考えられている。そうであるならば,棘の色は警告色をしていたかもしれない。
ハルキゲニア 展開図
2014.12 製作
ハルキゲニア on デューン
海水生動物なので背景を紺色にしたが,よく見ると「デューン/砂の惑星」9)に出てきそうな生物にも見える。長く影を落とすよう光を当てると,哀愁さえ感じる。ということでサンド・ワームの仲間に見えるだろうか。