フルディア Hurdia sp.
フルディア No.1
カンブリア紀(中期)に生息していたアノマロカリス科の絶滅種である。
アノマロカリスの近縁種で,20cm程度,小型である。体はほぼ前後半分すつに分けることができる。
フルディア No.2
前方の頭部は特徴的な盾状の構造である。背側の甲羅(carapace)のようなパーツはH-elementと呼ばれている。その下の左右甲羅状構造はP-elementと呼ばれており,先端側でつながっている。
これら頭部の甲羅状構造の下は空洞で腹側は開放されているが,H,P-elementの役割は不明である。あるいは海底の泥をかき混ぜるために使用し,空洞の筒状構造は舞い上がった餌となる底生生物を口の方へ運ぶためのガイドとして使っていたのかもしれない。
フルディア No.4
口のすぐそばから伸びる爪状付属肢は,いわゆる一般に知られているアノマロカリスほど強力ではないように見える。口の構造もアノマロカリスと同様の円形である。
フルディア No.3
眼は左右柄がついた突出構造である。恐らく複眼なのだろうが,調べた限りではそのような記述を見つけることができなかった。
フルディア No.5
体の後半は7から9の体節に分かれ,左右に鰭状構造が瓦を逆に並べたように展開していた。すなわち,たいていの動物の鰭は体軸に近い側から後方に向かって伸びるが,このフルディアでは,体軸から前方に向かって伸びているということである。先端には鰓が露出していたようだ。
カナダ・ロイヤルオンタリオ博物館1) には,CGで再現したフルディアの遊泳動画も紹介されているが,CGとして再現できても実際の動きとして本当にこれで前進できたのか疑問である。鰓が露出していることも(有尾両生類幼生では鰓の露出も見られるが),損傷の危険性や外敵に襲われた際のことを考えると,たとえ捕食者側に立っていたとしても不安を感じる。
フルディア
製作中の印象は,節足動物よりも軟体動物の印象である(イカとエビが合体したみたい)。製作では,Daley et al.(2009)2) ,カナダ・ロイヤルオンタリオ博物館 "The Burgess Shale"1) ,Wikipedia3) ,ウィキペディア4) を参照した。
2017.3 製作