マーレラ(マルレラ) Marrella splendens
マーレラ No.1
カンブリア紀中期の海生動物で,バージェス頁岩の動物群の中で最初の標本の1つであり,もっとも標本が多い。節足動物に分類されていて,三葉虫との関係も一時考えられたが,現在は別のグループとして扱われている。
体長はせいぜい2.5cm程度,海の底を這い回るベントスで,他の生物の遺骸などを処理するスカベンジャーだったようだ。
マーレラ No.2
頭部から後方に伸びた2対の大きな棘が特徴的ある。前方のものには構造色の可能性1) もあるようで,実際のマーレラはかなり「派手」だったかもしれない。
マーレラ No.3
マーレラ No.4
マーレラ No.5
全体は26ほどの体節からなり,各体節の腹側には歩脚,背側には長く細かなレースのような鰓をもっている。歩脚は6節で,体後半の12体節ではネット状の構造が形成され,餌を集める上で役立っていたようだ。
そのネット構造の詳細が不明なので,歩脚が左右で癒合した形状で表現した。細い脚を作りたいがなかなか厳しい。たくさんの脚がもつれるような格好になってしまった。
マーレラ No.6
エビやカニなどの甲殻類の血色素は一般に青のヘモシアニン系なので,思い切って「真っ青」な鰓にしてみた。
体節背側の鰓を羊毛で再現するため,ここではフェルト繊維をニードルで刺し固めずに,羊毛繊維を後方に梳くような構造にした。ある程度の形を維持できるような密度で作成したためか,少々厚く見えてしまうが,光をかざせば透けて見える。
マーレラ No.8
バージェス動物群の中で,立体的な復元が可能になった動物の第一号2) ということだ。ロイヤルオンタリオ博物館には復元CGもあり,口や消化器,心臓についての記述もある。しかし,口の正確な位置と形状については記載がない。やむを得ず,頭部のアンテナ接合部に口器を配置した。口器の位置・形状は,まったくの勝手な想像である。
マーレラ No.7
眼のついての情報は見つけられなかった。ロイヤルオンタリオ博物館3) の復元CGにも眼はないので,ここでも眼は作らなかった。
マーレラ 展開図
スタンドは,厚紙を重ねて整形したものにピアノ線を立てている。どうしてもアンテナが「おじぎ」してしまうので,前方に向けてアンテナの支えも伸ばしている。
2016.9 製作