ケファラスピス Cephalaspis sp.
ケファラスピス No.1
いわゆる甲冑魚と呼ばれる古生代デボン紀の原始魚類である。
「甲冑魚」(ostracoderm)は分類上の正式な呼び名ではない。無顎類(Agnatha)のグループに入り,実際に顎がない。現生生物ではヤツメウナギなど円口類だけであるが,もちろんヤツメウナギには鎧兜のような構造はない。
ケファラスピス No.4
古生代の無顎類はカンブリア紀後期に出現し,デボン紀まで発展した。ケファラスピスはシルル紀中期以降であろう。
ケファラスピスは頭甲綱(Cephalaspidomorphi)骨甲目(Osteostraci)に分類され,三角形の大きな兜状の頭部を持っている。
ケファラスピス No.2
頭部の側方と頭頂部のくぼみ(赤色で表現した)は,現生魚類の側線に相当するものらしい。
頭部の側方は角のように突出しており,胴との間には鰭状の構造がついている。頭が重いので活発で素早い泳ぎができたか疑問だが,ガレアスピス目(Galeaspida)はこの構造を持っておらず,ケファラスピスなどは幾分なりとも安定した遊泳ができたと思われる。
ケファラスピス No.5
口は頭部腹面に開口している。したがって,底生生物(ベントス)や有機物などを吸い込んで摂取するような生活ではないかと思われる。ただ,鰓による濾過摂食ではないようだ。
頭部腹面は,腹側プレートがあり,その側面が鰓口として水の出口になっていたと思われる。
ケファラスピス No.3
インターネット上で見られる復元図の多くは背面および側面がほとんどで,腹面については学術文献を探す他なく,鰓の部分の概観については正確ではないかもしれない。主に頭部の形態で種の特定などがなされているようだが,ここで作成したものは特定の種を厳密に再現しようとしたものではない。
ケファラスピス
製作において,Voichyshyn(2006)1) ,Wikipedia2), 3), 4), 5) を参考にした。
2017.3 製作